2012年01月26日

第143回中央委員会=徳永委員長あいさつ要旨

1月26日13時からはじまった自治労第143回中央委員会の開会にあたり、徳永委員長は当面する重要課題についてあいさつした内容の一部、東日本大震災と福島原発事故からの復興、そして日本の再生を中心にトップページでお知らせしました。
ここでは、それ以外の内容をお伝えします。

◇公務員制度改革について

政府は、昨年10月28日に、2011年度人勧実施を見送り、国家公務員給与を削減する臨時特例法の成立をめざすことを閣議決定した。
しかし、連合と民主党との間に「くさび」を打ち込もうとする自公は、人勧を実施した上で、7.8%の削減を求め、さらに地方へも影響をもたらそうとする対案を国会に提出した。
こうした中、昨日のNHKニュースを皮切りに、民主党側が、「人勧に基づく0.23%の削減に加え、7.8%の削減を実施する」との案を提案したと報道した。

これについて、徳永委員長は「連合・公務労協と連携し、情報収集に努めているが、現段階で、民主党が提案した内容について、『三党が完全に合意した』との状況にはなっていない」と述べ「昨夕の藤村官房長官の記者会見でも『大筋合意』という報道は明らかに違うと否定している、合意したという報告も受けていないと言明している」と話した。また、昨日協議した民主党幹部から、労使合意した内容を前提に、関連4法案の成立と地方遮断などを含めた確認が、「『合意条件だ』。マスコミ報道に惑わされることなく、事態をしっかり見極めてもらいたい、と言われた」と話した。

また、「見解としては慎重にならざるを得ない。確実に言えるのは、第一に、関連四法案の早期審議入りと可決成立の見通しがあるのかどうか、第二に、すべての地方関係者が求めている通り、『地公遮断』を確実にすること、の2点。これらの点で、確実な見通しがあるのなら、『5月労使合意』から1ミリたりとも動かしてはならない、と言うつもりはない」と強調した。

給与削減については、『基本的には国公の問題』で、評価は避けたい。関連四法案の取り扱いがどのようになるのかが判断のポイント。
今後の政府・民主党の動きを厳しくチェックし、関連四法案の今国会中の成立に向け、引き続き連合や公務労協などと連携して取り組みを強化する。

また、地方公務員の自律的労使関係は、昨年12月26日に、総務省が「地方公務員の新たな労使関係に関する論点」を、民主党の公務員制度改革PTに示した。消防職員への団結権付与を含む地公法改正案の今国会への早期提出・成立を不退転の決意で臨む。

◇2012春闘
2013年の新しい労使関係制度のスタートにむけ、単組機能の強化はまさしく喫緊の課題。そのためにも、2012春闘では、「要求―交渉―妥結」の交渉プロセスの確立にむけ、全県本部、全単組で全力をあげ取り組もう。
 
◇脱原発にかかるエネルギー政策について
昨年10月の連合・古賀会長が明言した、「原子力エネルギーに依存しない社会をめざしていく必要がある」とした大会発言を起点として、連合は、「エネルギー政策総点検・見直しPT」を踏まえ、三役会議や政策委員会などを経て、本年6月までに結論を出す。

国のエネルギー政策を転換し、脱原発社会を実現することは、自治労が長年掲げてきた方針。エネルギー政策については、連合内にはさまざまな意見がある。何としても脱原発社会の実現にむけた政策を確立すべく、中央・地方レベルで連合のエネルギー政策への意見反映を進め、国民的な運動を展開し、さらに脱原発への世論形成を進めていく。

「さようなら原発1000万人署名」の目標数達成にむけ、平和フォーラムなどと連携した取り組みの強化をお願いいしたい。

◇社会保障と税の一体改革
政府・与党社会保障改革本部は、1月6日に社会保障・税一体改革素案を決定し、閣議報告しました。急速に進む高齢化や、生活保護受給者が207万人を超え過去最多を更新するなど、格差や貧困がますます拡大していく中で、現行の社会保障制度は限界に来ており、既に対応しきれないことは明らか。

今後、与野党での協議もはじまる。政府・与党の責任において国民への説明責任を果たしつつ、長期的なスパンを視野にいれ、子どもから高齢者まで、すべての人が安心して暮らしていくことができる制度とすべく、社会保障制度の機能強化、持続可能な国と地方の財源確保にむけ、引き続き連合と連携しながら取り組む。

◇政治について
あの歴史的な政権交代から、わずか2年4カ月で3人目の首相となり、衆参ねじれ国会の中で、民主党政権は厳しい政権運営を強いられている。
1月13日の野田改造内閣が発足、政権与党である民主党の最後のチャンスであると考える。政局のみの国会運営から脱却し、政治への閉塞感や不信感を打開すべく、政府・民主党は強いリーダーシップを発揮し、国民の期待にこたえる政治を断行していただきたい。

第3号議案「第23回参議院選挙闘争について」、私たち自治労がめざす社会を実現するため、組織内議員としてあいはら・くみこ現参議院議員の擁立について、圧倒的な信任をお願いしたい。

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