災害後の復旧時期に合わせた援助とは=公衆衛生・病院集会
道本部衛生医療評議会は、9月10日に札幌市・自治労会館で2011年度の公衆衛生・病院集会を開催し、住民の健康を守るために何ができるのかと、そのことを通じて組織強化をどうはかっていくのかについて、講演と報告を受け、課題の全体化をはかった。
集会では、東日本大震災を経て、あらためて公衆衛生にかかわる課題が精神保健の問題と合わせてクローズアップされている中で、東見本大震災の「子どもの心のケア活動」について、市立札幌病院静療院の臨床心理士・武田春人が、避難所の被災児童たちの訪問と保護者・保健師などへのアドバイスした経験をもとに、PFA(サイコロジカル・ファーストエイド=災害や大事故などの直後に提供できる心理的支援)の実際について紹介した。
武田さんは、北海道の「心のケアチーム」の一員として、宮城県・気仙沼市に派遣になった経験をもとに、地元の児童相談所との連携や、子ども・保護者との対話、災害後の復旧時期に合わせた援助の必要性などについて語った。
さらに、自治労本部地域保健問題対策プロジェクトチームの野村まゆみさん(港区職労・保健師)が、福島県・相馬市に自治労の支援活動として携わった経験から、現場でのコーディネート力が不可欠であること、平常時に切り捨てられた人員や予算が、非常時には人命にかかわる緊急課題として重くのしかかってくることなど、切実な問題として話した。
また集会では、「現場からの報告」として、全道庁労連・保険所評議会の青木・事務局長から、全道庁労連における道立保健所の再編から保健所機能の強化とこれからのたたかいの方向性などについて、地域での医療と公衆衛生分野の共闘体制確立の重要性も含めて、決意も込めて報告を受けた。
集会には、44人(23単組・総支部)が参加した。
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