道本部情報

2011年06月03日

【道本部情報】国まかせの答弁に終始=原子力防災計画について道交渉

北海道地域防災計画(原子力防災計画)への要求と提言に対する対道交渉(意見交換)

6月3日午後3時30分、道本部交渉団・杉谷団長、後志地方本部河田委員長以下、地本単組代表8人を加えた10人で、道が言及している防災計画の見直しについて、池田原子力安全対策担当局長以下6人の道側担当者と意見交換した。

冒頭、杉谷道本部副委員長が池田局長に要求書を提出、その後、道本部・山木自治体政策部長が、「私たちは、事故が起きた場合、前線で住民の生命と財産を守るために働く自治体職員である。意見を真摯に受け止め、計画への反映をお願いしたい」と交渉の趣旨を説明した。

交渉団は、要求項目の回答要旨の説明を受けて、以下の意見を述べ道の姿勢を追及した。
「防災範囲の拡大」
「積極的な道独自の国への提言」
「見直しに当たっての根幹はなにか」
「国の指針が出る前に地域事情による計画の見直しに着手すべき」
「自治体独自の実効性のある計画策定はできるのか」
「道の機関(保健所や土木現業所)人員削減が進み委託の話も出ている人の配置も含めた横断的な対応を」
「余市での学習会に一般住民が400人も参加、意識に変化も出ている。末端住民の意見を聞いてほしい」
「現地路線は通行止めが頻繁に起こるがこれまで、『事故はない』ことを前提として対応をしてこなかったのではないか」

道の回答は、「専門委員会や4カ町村との検討チームで問題点を整理し、今回の事故を受けた国の指針が出てからの対応」に国まかせの答弁に終始した。

見直しの根幹については「『人命最優先』で見直す」とし、現行の計画は「混乱を避けるため自主避難は控えるよう要請している内容で、今回の事故を想定すると、課題として残る」など、問題の洗い直しにもつながる。
これまでの対応も「避難経路確保の点で災害時に孤立する地域であることを理解しながらも、対応を積極的に行ってこなかった“安全神話によるおごり”」があることも指摘した。
 
終始歯切れの悪い回答ではあったが、計画の見直しに当たっては、課題も浮き彫りとなり「検討していく課題と受け止める」と多くを課題として受け止めることにつながったと考えます。また、「組織的な課題もあり理解を求める」場面もあり、現地を含めた思いが伝わったものと考えます。
 

最後に、大間原発問題に触れ、「今回の事故を仮に想定すると道南地域が、その被災地になる。道としても積極的な対応を求める」と課題は泊原発のみ終わらないことにも触れ、道としての積極的な見直しを改めて求めて終了した。

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