本部情報
2011年05月02日【本部情報】 地方公務員の労働基本権確立を早急に図るべき
「地方公務員の労働基本権の在り方に係る関係者からの意見を伺う場」にて強く主張
公務員連絡会地公部会は、4月27日、総務省の「地方公務員の労働基本権の在り方に係る関係者からの意見を伺う場」において、鈴木克昌総務副大臣、逢坂誠二総務大臣政務官に対し、地公部会としての意見を述べた。地公部会からは、岡本企画調整委員代表(自治労書記長)、岡本企画調整委員(日教組書記長)、高木都市交書記長、西川全水道書記長、関谷自治労連副委員長、高橋日高教書記長、迫全国消防職員協議会会長、藤川事務局長が出席した。
冒頭、鈴木副大臣からの挨拶を受けた後、地公部会を代表して、岡本企画調整委員代表は、「東日本大震災で被災した市町村、県の職員は不眠不休で奮闘し、労使一体となって、緊急事態へ対応している。自律的な労使関係を確立し、さらに労使の良好なパートナーシップを築くことが重要である。現在、労働基本権の代償措置としての人勧制度があるにもかかわらず、全国の自治体の6割で給与の引き下げや「独自カット」などが行われており、実質上、人勧制度は機能しているとは言えず、労働基本権が必要だ。消防職員についても、現在の職員委員会では不十分であり、団結権を付与することにより、労使対等の立場で労働条件について話し合う場が必要だ。地方公務員の労働基本権付与は、国家公務員の労使関係制度改革を踏まえて、それと整合性を持つよう検討するというのでは遅すぎる。直ちに検討し、国家公務員と同時に法案の提出、施行をされたい」と述べた。
続いて、岡本企画調整委員(日教組書記長)は、ILO・ユネスコ「教員の地位に関する勧告」では、教職員の給与・勤務条件は労使交渉により決定されるものとされており、国際的にみても教育公務員に対する労働基本権の付与はスタンダードであり、わが国においても労働基本権の回復が必要である、と主張した。
さらに、迫全国消防職員協議会会長は、「今回の大震災についても、日常的に労使が十分にコミュニケーションを行う場があれば、より多くの人命救助に役立つ職員からの提案もできたかもしれない。労使のコミュケーションを保障するためには、団結権の付与は不可欠だ。消防職員に団結権を付与すれば、労使交渉を優先して人命救助を蔑ろにするという意見もあるが、高い使命感を持った消防職員がそのようなことをすることは絶対にあり得ない」と強く訴えた。
これを受けて、鈴木副大臣は、「ご意見は承った。震災対策にあたって、皆様方が高い使命感を持ち、生命の危険を顧みず奮闘していることについて、改めて感謝申し上げたい。労使対等による交渉の仕組みが国際的な流れからも必要であることについて、あらためて受け止め、私どもとしても議論を進めていきたい」と述べ、終了した。
組合員専用ページのTOPへ