川本書記長公務員制度改革など3点を発言=自治労本部中央委員会
昨日1月27日から東京・九段会館で開かれている自治労本部第141回中央委員会は2日目をむかえ、本日の質疑で川本書記長が北海道本部を代表して発言した。
川本書記長は、公務員制度改革、臨時・非常勤等職員の労働条件改善、子ども・家庭支援施策拡充の取り組みの3点について発言した。
【公務員制度改革】
改革素案について、現在の国公法がどのように替わり、どこが政府との交渉で争点となっているのか、わかりやすい情報提供が必要だと考える。
地公の制度設計はこれからだが、管理運営事項や休職専従制度の制限など、交渉事項の拡大と上部団体などへの派遣、紛争の調整システムの確立など強力に取り組むべき。
労働組合の規模の大小によらず団体協約を結べることとなったが、適格性について排除の論理でない対応を求め、さらに、地公の場合の交渉システムにおいて、県レベル、あるいは全国レベルの交渉内容を重視するようなしくみを形成すること必要である。
また、団体協約が結べることとなった場合の単組の準備を具体的に示す必要がある。たとえば、労組の規約整備から組織体制の整備、団体協約の対象事項や労働基準法に基づく労使協定事項の明確化などが考えられるので、各県段階でできることについて、具体的に提起願いたい。
【臨時・非常勤等職員の労働条件改善にむけて】
臨時・非常勤等職員など非正規労働者の処遇改善に対して、2010年8月の自治労徳島大会で、徳永委員長から問題提起にあったいわゆる「賃金シェア問題」は、現在の臨時・非常勤等職員の実態を踏まえたときに、重く受け止めなければならない問題。
しかし、賃金シェアについての認識が一致しておらず、特に道本部で開催した春闘討論集会で非常勤職員の仲間から、「定数内職員の賃金を引き下げて、非正職員の処遇改善を求めるものではない」「ただし、自治労がこのような議論を行うことによって、初めて定数内職員の仲間と同じテーブルで「均等待遇」という課題について議論ができるようになった」とした意見が出され、そのことを踏まえしっかり意思統一し、慎重に検討すべきである。
現時点で道本部としては、今回の方針提起は十分な職場議論と意思統一が必要であり、問題の根本的な議論が整理されていないと思う。安易な職員数削減と臨時・非常勤等職員への業務の移行は、自治体当局による安価な行財政運営へ切り替えであり、本来の公務・公共サービスの価値を低下させている。このような不当な取り扱いを認めることなく、あくまで「均等待遇」の実現に向けた具体策を方針化するために、まずは「臨時・非常勤職員の正職員化(定数化)を求めていく」。これが実現できなくとも、定数内職員との均等待遇、例えば、通勤費の全額支給や病気休暇や夏期休暇をはじめとする休暇制度の拡充、さらには、何年も勤続している臨時・非常勤等職員に対して定期昇給相当の制度の導入など、経験年数を考慮した報酬水準の確保や時間単価の引き上げなど具体的に改善内容を要求事項として集約して、すすめていかなければならない。
【子ども・家庭支援施策拡充の取り組み】
子ども・子育て新システムについて、道内の自治体や保育の現場においては、マスコミ報道以外の情報がほとんど周知されていないため、制度設計のしくみや問題点についても、まったくといっていいほど理解されていない実態がある。
北海道本部としては、1月17日に北海道市長会と町村会に対し、規制緩和の撤廃や市町村機能の強化など、自治労の考え方を踏まえた制度設計となるよう国に意見反映することを求める要請書を提出するとともに、各単組から首長に対しても同様の要請行動を行うよう提起している。あわせて、連合北海道とも協議し、地方議会における99条意見書の提出を求める取り組みも行っている。
法案化が目前に迫っている現在、省庁対策や国会対策の強化も重要ではありますが、公立保育所の存続がかかっている問題でもあり、現場に対する十分な情報提供と問題点の共有を前提とした、自治労全体の取り組みとしていただくようお願いしたい。
最後に、「4月に行われる第17回統一自治体選挙闘争を全力でたたかう」と力強く決意を述べ、発言を終了した。
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