2010年05月28日

川本書記長が発言=自治労本部中央委員会

昨日5月27日から静岡県浜松市で開かれている、自治労本部第140回中央委員会で、本日の質疑で川本書記長が北海道本部を代表して発言した。


北海道の参加者

川本書記長は、春闘、公務員制度改革、一括交付金化、夕張財政再生団体に関して、参議院選挙闘争への取り組みの5点について発言した。

2010春闘については、「臨時・非常勤職員の処遇改善に全力を上げたが、総括にもあるように際だった成果が得られたとは言えない。北海道でも、全国と同様だった」と述べた。
その上で「反省としては、私たちが人事院勧告制度を基本に、正規職員のたたかいにとどまっていることを率直に受け止めなければならない」と強調した。
さらに、「本気になって臨時・非常勤職員の均等待遇を求めるなら、身分問題の解決を前提としつつも、自治体の人件費総体の拡大を図らなければ、実現できない課題だ」と強調し「正規職員の賃金水準についても十分な検討を同時に行わなければならない問題ではないのかと考える。この課題は、定年延長問題に絡めて検討される賃金水準の課題ともリンクする。均等待遇を追求すればするほど避けられない課題だ」と問題提起し、自治労本部としても十分に受け止めて検討してほしいと訴えた。

公務員制度改革については、「自律的労使関係制度を検討する内閣人事局の中で、さまざまな検討が行われるといわれている。来年通常国会への法案提出の準備が進んでいく中で、どうしてもこれまでの情報では交渉システムが十分につかみにくい。今後どうなるのかの疑問が単組から多数寄せられている」と述べ「少数組合には協約締結権を回復しないという団結権を制約する動きがあると感じる。また、公務員の人件費2割削減に向けて、『公務員庁』を設置、労働基本権を回復させた後は、労使交渉で大胆に公務員労働者の賃金水準を引き下げようとする動きもあるようだ」と指摘した。
その上で「労働基本権が回復すれば公務員労働者の労働条件をますます安易に切り下げることができるという現在の論調は極めて危険と認識している。こうした中で自治労がどうたたかっていくのかが問われる局面にある。自治労の存在意義をどう単組に理解させ、そして、さまざまな取り組みやたたかいに結集させていくのかが大きな課題」だと述べ「2012年には、しっかりと全県本部・単組が自治労に結集して、「一大闘争」を構えて、臨時・非常勤職員を含む全ての地方公務員の労働条件についての「物差し」を確立するたたかいに全力を上げていただきたい」と述べた。

一括交付金化については、「本部の当面闘にある社会保障分野は一括交付金化から除外する」という方針を強く支持し、一括交付金化の考え方は、ひもつき補助金を廃止し、自治体の裁量で交付金を活用することができる制度、しかし、それが裏目にでるのではないかと危惧する分野がある」と指摘、「財政が厳しい自治体では、一括交付金化に医療・福祉を含む社会保障費が含まれれば、サービスの低下を招くことが想定される。社会保障制度の枠を作るしくみにすることが求められる」と述べた。

夕張財政再生団体に関しては、自治体財政健全化法の施行に伴って第1号の指定となった夕張市財政再生計画策定に向けた、本部におけるさまざまな取り組みに感謝を述べた。
今回の計画策定に向けて、「住民との対話や、住民要望アンケートを実施する中で、必要事業を洗い出し、結果、74事業を計画に盛り込んだ、旧再建計画策定時と比較すると政権交代という情勢変化の中、賃金労働条件の回復という、大きな期待もあったが、結果として、賃金の10%程度の回復はあったものの、依然、全国最低水準を基本とされた。総務省は、自治労未加盟の沖縄県イヘイヤ村を引き合いに、平均20%を超える賃金削減が継続となった。あらためて、すべての仲間の組織化とともに、自治労としての産別統一闘争の必要性と重要性を認識することとなり、本部のさらなる未加盟・未組織対策を強く要望する」と訴えた。「再生計画は、政権交代による成果である。今年度の地方交付税の増額と人件費の圧縮で計画が成り立っている状況であり、真の夕張の再生には大きな課題が残されている。今後、組合員が展望のもてる賃金水準への回復と、将来的にわたって持続できる行政執行体制の確立に向けて、地域を再生するための安定した自治体財源確保」の取り組みを要望した。

第22回参議院選挙の取り組みについては、「北海道選挙区に 現職、組織内参議院議員・現財務副大臣 峰崎直樹の後継として札幌市職連出身の『藤川まさし』の擁立を決定してきた。取り巻く情勢は非常に厳しいが、当面の闘争方針にあるように、民主党を中心とした連立政権が安定過半数を確保できるよう、比例代表「えさき たかし」、北海道選挙区では、全国で唯一の自治労組織内「藤川 まさし」の必勝に向け、取り組む」と決意を述べ発言を終えた。


川本書記長

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