2009年04月27日

問われる社会福祉協議会のあり方と福祉労働者としての社協職員とは・・・

4月25日(土)、北海道自治労会館で「社会福祉協議会あり方検討学習会」を開いた。

社会福祉協議会(以下「社協」)は、構造改革路線のうねりの中で、その存在の意義と役割が問われてきており、国においても『社会福祉のあり方検討』において議論されているが、2010年が大きなターニングポイントともいえる。
このような状況で、逼迫する地方財政や指定管理の導入などで、社協職員の賃金労働条件や取り組む業務はこれまで以上に多様化し、福祉の利用者や住民からは質の高い専門性と継続性を求められながら、モチベーションが上がらない環境になっている。


【画像】神奈川県社協職員連絡会代表の山本謙治さん

今回の学習会では、講義1として神奈川県社協職員連絡会代表の山本謙治さん(鎌倉市社協)が、2順目に向けた指定管理制度現状と課題、職員退職金問題などの市町村社協に関わる具体的課題や神奈川県下における社協労組のネットワークの取り組みについて話した。

引き続き自治労道本部の松岡敏裕(組織拡大専門員)が、社協職場としての根拠法となる労働基準法の理解と社協の賃金労働条件について、また、鈴木知幸さん(自治労共済)が、自治労共済の制度を説明した。

最後に、旭川大学保健福祉学科教授の白戸一秀さんが、「いま、社協は何を考えるべきか?~コミュニティソーシャルワーカーとしての地域福祉実践とは~」と題して講演した。白戸さんは講演の中で、「社協は行政に理解され・必要とされる組織というだけではなく、一人ひとりの住民と向き合う活動を通して、住民に指示される組織(社協職員)となることで、その存在意義と専門性が認められ、身分労働条件にもつながる」と激励をこめて話した。

参加者は、34人で、社協職員等の関係者は10人(7団体)だったが、その後、社協職員だけを対象とした意見交流会が行われ、日常では話せない悩みや、孤立化しがちな自分の立場について真剣な発言と意見交換が行われ、この集まりの重要性が訴えられた。

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