朔風プレミアム
2009年04月14日【朔風プレミアム】ダメージコントロール再論
今日の毎日新聞「記者の目・総選挙前の小沢代表交代には反対」は、「辞任すべき」に偏っていた報道各社の代表進退問題の論調のバランスをとった格好といえそうだ。
書いた政治部の渡辺記者は小沢の担当記者で1年半密着し続け小沢代表の「政権交代にかける思いは本物と確信」したという。ただ、記者会見が少なく、もっと表にでて国民に献金問題について語りかけるべきと注文はつけている。
また、今朝の朝刊では鉢呂民主党道連代表が昨日の会合での「衆議院選挙は小沢代表で」と語った記事や17日の「プレス民主」に新党日本・田中代表が寄稿した「小沢擁護論」の紹介も報道のバランスがスクエアになりつつある兆候かもしれない。
一方、辞任を促す学者・評論家は増える一方である。しかも、彼らはいずれも民主党に親近感をもつ方々だけに頭の痛いところである。
金子勝慶大教授は逮捕された週の「サンデーモーニング」ですぐに辞任論をぶっていたし、山口二郎北大教授も「週間金曜日」や「朝日新聞」で代表交代を主張、政治評論家森田実氏も自身のブログでかなり強い口調で連日辞任論を展開している。
なかでも、ロッキード事件の著書がある立花隆は、逮捕の次週の「朝ズバ」に生出演、検察権力との闘争と政権交代の闘争を分離せよと強調し、大方の辞任論の論拠となっているように思う。
「AERA」の最新号では美尚中も「短刀直入に申し上げたい。小沢一郎さん、民主党代表をお辞めになってはいかがでしょうか。一日も早く、さらりと退く。それが歴史に名を残せる最後の花道だと思います」と書いている。
さて、世論調査はどうかというと、12日の毎日の調査では「小沢辞任を」は72%。「首相にふさわしいのは?」は麻生21、小沢12で前回調査が逆転、しかし、「次の総選挙で勝ってほしい」自民32、民主42と民主党への期待と小沢代表への期待がミスマッチを引き起こしている。
世論はマスコミに左右される場合が多い。そのマスコミは検察を含む官公庁情報に左右されやすい。その世論とマスコミと挌闘しながら間近に迫る衆議院選挙で勝たなければならない。
民主党が世論に向かって何を発信するのか、激しく問われている。毎日の渡辺記者が言うように小沢代表の政権交代にかける思いをもっとオープンに語ってもらいたい。
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