本部情報

2009年04月08日

【本部情報】第7回労使関係制度検討委員会

3月30日、国家公務員制度改革推進本部の労使関係制度検討委員会(座長:今野浩一郎・学習院大学教授)の第7回会議が、内閣府本府庁舎で開催された。

委員会には、労働側委員として山本幸司連合副事務局長、福田精一国公連合委員長、金田文夫自治労書記長が参加した。

最初に、甘利公務員制度改革担当大臣が「自律的労使関係への改革は、重要かつ必要不可欠な課題と考えている。今年中、少しでも早く結論を得ることができるよう、さらに精力的な議論をお願いしたい」とあいさつ。

引き続いて、関係団体ヒアリングが行われ、JFEスチール株式会社およびJFEスチール労働組合連合会から労使交渉の実態などについて報告を受けた。

続いて、今後の具体的な制度設計に向けた検討の進め方についての協議に入った。
まず、事務局からワーキング・グループ(以下、WG)の設置について説明があり、金田委員からの質問などにより、「WGは、各検討課題について想定しうる何らかの「選択肢」のようなものを示すものであり、あくまでも委員会において、それらをさらに検討し結論を得るもの」との確認がされた。

次に、事務局から、協約締結権に関する主要な論点(案)について説明があり、各委員による審議が行われた。

審議のなかで労働側委員は、以下などの発言をした。
・ここでは協約締結権のことを含め、自律的労使関係制度全体のあり方を検討すべき。専門調査会での議論は協約締結権付与の是非を論じたのではなく、自律的労使関係について議論をしてきたところであり、団結権や争議権の議論についても検討を。

・勤務条件決定方式については、これまでの基本原則である「勤務条件法定主義」の観点から法律や条令で規定すべき事項・程度について議論を行い、また「財政民主主義」の観点から国会・議会との関係のあり方について議論すればよいものである。ただし、現在のような詳細法定主義については見直すべきと考える。

・「市場の抑制力」は、まさしく全農林判決に見られるとおり、争議権を議論するうえでの論点となることはあるだろうが、協約締結事項の範囲として議論すべきものではない。また、「コストの視点」については、給与水準を決定していく際の視点として考えるべき。よって、ともに削除すべき。

・「2」(2)の「管理運営事項」については、現在においても、勤務条件と密接に関連する場合を含め、これを理由とする一方的な交渉拒否とそれによる労使間の紛争が後を絶たないことに理解を。なお、交渉事項および協約締結事項の範囲については、「管理運営事項」であっても、直接、間接にかかわらず勤務条件に影響する事項であれば、交渉の対象になるものと考える。

・「9.労使関係の透明性の向上」については、交渉の何をどうような方法で公開するかは、労使当事者の合意に基づいて、協定で定めるべきものである。

・「10」の協約締結権を付与する職員の範囲については、「公権力の行使…」と「特定の職種…」の具体的な内容が不明確。表現としては「管理職員を除く」「職員、警察・自衛隊等を除く」と具体的に記述してはどうか。

これらに対し、座長からは「論点については、WG日程を考慮し、事務局ベースでの各委員とのすり合わせも行うように。WGで検討し、その内容については委員会に報告する。当面、今日の議論を踏まえて整理し、WGを開始したい」との考えが示された。

最後に、今後のスケジュールについて確認し、会議を終了した。

資料5.WG設置をダウンロード

資料6.主な論点をダウンロード

資料7.今後のスケジュールをダウンロード

*この間の議事録などについては、下記のHPをご参照ください。
http://www.gyoukaku.go.jp/koumuin/kentou/kaisai.html

コメントを投稿


組合員専用ページのTOPへ

Copyright © Jichiro Hokkaido. All rights reserved.