2009年01月27日

泊原発3号機の試運転に抗議する打電行動

北電は1月25日、泊原発3号機の試運転を強行しました。これは、今年12月の営業運転に向けたものであり、具体的には、今月末を目処に157本の燃料集合体を原子炉に装填した後、3月の原子炉起動、4月の試験発電が予定されています。

泊原発3号機の試運転は、原発事故の危険性を一層拡大するとともに、過剰設備と電力の浪費でしかなく、破綻した国の原子力政策に追随するものであり、断じて容認出来るものではありません。また、泊原発3号機でのプルサーマル計画に関わる協議がすすんでいる中での、今回の試運転は、地元、知事の判断の時期を早めたいとする北電の圧力と言わざるを得ません。

私たちは、原子力や化石燃料のみに依存する社会から、エネルギー消費を少なくし、再生可能なエネルギーを積極的に活用する社会への転換をはかることが求められています。特に北海道においては、その特殊性にあわせた風力、バイオなどの積極的な普及、天然ガスの導入によるコ・ジェネの活用など原発に依らない代替エネルギーの推進が重要です。
私たちは、未来の世代に核という負の遺産を残さないため、引き続き原子力政策の転換を求めていくことが必要です。

道平和フォーラムからの要請をうけて道本部としても各単組・総支部に打電行動を下記のように要請します。また、「脱原発・クリーンエネルギー」市民の会が発表した「抗議声明」を添付します。緊急の要請ですが、積極的な取り組みをお願い致します。

                        記     

1.あて先  下記の宛先にFAX、レタックス、電報等にて要請文の集中を願います。
北海道電力 社長 佐藤 佳孝 様
住 所   〒060-8677 札幌市中央区大通東1−2
FAX   011−210−9586
Eメール  北海道電力ホームページhttp://www.hepco.co.jp →  上にある「お問い合わせ」 → レインボーポスト 「原子力について」をクリック 

2.文例(例文) 【要請書や例文を参考にしてください】 
泊3号機の試運転強行に断固抗議します。少子・高齢化社会や省エネルギーの流れの中、電力需要の低下など泊3号機の増設の根拠はすでに破綻しています。原発事故の危険性を増大させ、原子力への過度な依存をはかることは、北海道の自然や産業を危険にさらすものです。北海道にはこれ以上原発は必要ありません。直ちに試運転を中止するよう求めます。
    
※抗議声明も参考にしてください。

3.取組期間 2009年2月6日(金)までとしますが、可能な限り早急にお願いします。なお、取り組み報告について報告書で道本部政治部までFAX送信して下さい。


           泊発電所3号機の試運転中止を求める声明


北海道電力株式会社(以下北電)は、12月の営業運転開始のため、今月25日に泊発電所3号機の試運転を強行した。私たちは、北電の暴挙に対して強く抗議する。
 
私たちは、1996年の泊発電所3号機の増設計画が浮上して以降、一貫して計画に反対してきた。

その根拠は、①増設の理由とされる電力需要の伸びについては、少子・高齢化社会・省エネの流れの中で、極端な伸びは望めないこと、②電力自由化の流れが、拡大し続ける中、度重なる事故による設備利用率の低下や、19兆円とも言われるバックエンドコストなどにより原子力発電は、大きなリスクとなること、③北海道の総発電力に占める原発の割合は、06年度では電源設備比では16%、発電量比では30%となっており、泊3号機の営業運転により電源設備費では25%、発電量比では40%にも達するとされており国内最大になる。

事故が多発する原子力への過度な依存は、北海道のエネルギー政策上極めて問題と言えること、④一昨年7月に起きた新潟県中越沖地震によって、地震大国・日本での原発建設の危険性が改めて浮き彫りにされるなど、更なる原発の増設は大事故の可能性を増大させること、⑤さらに、北電が計画している泊発電所3号機でのプルサーマル計画は、使用済MOX燃料を地元に押しつけるとともに、事故時の被害を拡大させること、⑥北海道は多くの自然エネルギーに恵まれており、原発を必要としない代替エネルギーの開発、普及は十分に可能であることなどである。

しかし、依然として国は、「温暖化対策」と偽り、財政逼迫に苦しむ自治体に交付金問題をちらつかせ、すでに破綻している核燃料サイクルに固執した原子力政策に邁進している。また、国に追随する北電が、原発事故の危険性を一層拡大するとともに、過剰設備と電力浪費にしかならない泊発電所3号機増設のため今回試運転を強行したことは、断じて容認できるものではない。
 
私たちは、北電が原発を放棄し、豊富な自然エネルギーに恵まれた北海道の特色を生かした健全な代替エネルギー政策への大きな転換をはかることを幅広く道民に訴え、泊3号機の試運転の中止とプルサーマル計画の断念と原子力政策そのものの国民的な議論を行うことを求め引き続き運動をすすめる。

                               2009年1月26日
                  「脱原発・クリーンエネルギー」市民の会
            
       

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