2015年9月に安保法制が強行採決されて10カ月が経過した、7月19日、札幌市・大通公園で「7.19戦争をさせない総がかり行動」が開かれた。

長田道平和運動フォーラム代表は、「先日の参院選の結果で、残念ながら2/3の改憲勢力を許してしまった。安倍首相は、次の臨時国会で条文をどう変えるか議論していきたいと、憲法改悪に前のめりになっている。昨年の安保法強行採決から10カ月が経った。1年前の出来事に怒りを持って思い出さなければならない」呼びかけた。

また、「安保法の成立によって、犠牲者となる危険性があるのが、南スーダンに派遣された自衛隊北部方面隊の隊員。約350人が派遣されている。南スーダンで7/11に政府軍と反政府軍との武力衝突があった。これまでも武力衝突が絶えなかった。今回の衝突によって300人が亡くなったなかに中国人2人も含まれている。中谷防衛大臣は武力紛争の状態ではないと言って派遣を継続した。派遣する前提の5原則に『紛争国双方の停戦合意』とあるが、まったく守られていない。安保法の成立によって駆けつけ警護など新たな任務が加わり、今回は実施しないと言っているが、アメリカに頼まれればできないとは言えない。私たちは自衛隊員が紛争当事者になることがないよう、戦争法の発動阻止にむけ毎月19日の行動をはじめ、引き続き運動を展開していく」と強調した。

 

徳永エリ参議院議員は「安保法制絶対に廃止に追い込む。憲法を絶対に改悪させない。子どもたちと孫たちに平和をつくりたい。その思いが今回の参院選の結果になった。平和を守るという思いに政党などは関係ない。力を合わせて平和を守らないとなければならない。参議院でも自民党が単独過半数を与えてしまった。昨年の強行採決では数の力にはかなわなかった。しかし、数の力だけで安倍首相の好き勝手はさせない。道民のみなさんと心を合わせて、市民の勝利に結びつくように全力で活動する。日本の平和を守るため憲法9条と平和主義を何が何でも守る」と決意を述べた。

 

 

 

 

清水愛砂・室蘭工業大学教授は「いよいよ決戦の時がやってきた。何としてもこのたたかいは勝たなければならない。なぜなら、人権・生命をかけたたたかいだからである。現憲法はいま最大の危機を迎えている。もっとも恐れていた事態がおとずれようとしている。現行の憲法はどんなことがあっても守る。近代・現代を鑑みて改憲を主張するならば、過去の人類の知の集積を否定し、過去の人を否定することになる。いま私たちの目の前には、2つの選択肢がある。それは、改憲受け入れるか、阻止するためにたたかうかだ。黙認すればそれは敗北を意味する。厳しい壁はあるが、たたかい続ければ勝利の可能性は必ず残る。厳しいたたかいだが、闘争を勝ち抜くため全力をあげよう」と呼びかけた。

 

集会後は、市内中心部をデモ行進し、「戦争法の即時廃止」「憲法改悪反対」を市民らに訴えた。