連合北海道は、4月23日、ホテルポールスター札幌で第2回「憲法と平和」学習会を開き、80人が参加した。
はじめに、連合北海道・岡島副事務局長が、「統一自治体選挙後半の取り組みをする大事な時期だ。地場・中小の2015春闘交渉が本格的に行われ、4月末解決にむけ、交渉強化をはかる重要な次期にもかかわれず、多くの単組のみなさんに参加いただき感謝する。統一自治体選挙前半のたたかいの結果は民主党には厳しいものとなった。その中でも連合が推せんする「秋元克広」さんが、札幌市長選に勝利し、上田市政の継承と、さらなる札幌市の発展に尽力することとなると確信している。2015春闘の妥結結果は295組合中、109組合の妥結し、加重平均で5413円、2.13%、昨年比580円増1.19%増となっている。4月末、5月解決にむけ取り組む組合は6割となっている。先行組合の妥結結果を追い風にねばり強くたたかう。今回2回目となる学習会「戦争への抵抗」と題し、行う。戦争を知らない私たちにとって「特定秘密保護法」は右傾化をしている法律だ。国民を洗脳しコントロールする悪法になるものだ。連合北海道としてもしっかり対峙していく。皆さんのご理解と、ご協力をお願いする」と述べた。
続いて、荻野富士夫・小樽商科大学教授は「戦争への抵抗」と題し、講演した。
荻野教授は、「今年は戦後70年なのでこの問題をとりあげていく。戦争へ戦争へと国民は動員されてきたが、正しい戦争ではなく間違った戦争だったと授業をしてきた。今後国会では戦争当番について審議され、自衛隊の活動が飛躍的に世界に広がっていくことになり、戦争案への抵抗する人がいたことを学ぶことが必要だ。戦争への抵抗は「反戦・反軍」の積極的な取り組みとなる。反戦がテーマとなっている。「反戦・反軍」への弾圧が1935年までに強まってきた。抵抗の核になるものが必要だ。持っていたのは共産主義者だが、自由主義、個人主義などいろいろなパターンがある。俳優の三国連太郎さんは、軍隊に行くのが嫌だ、戦争が嫌だと考えて、住んでいる場から逃げていったが軍国母親が憲兵に連絡して捕まってしまった。懲罰的な徴兵となり、激戦地区に送られたが生きて帰ってきたが、母親との関係がギクシャクし、それがつづいた。個人レベルの戦争反対、抵抗した人の数は少ないがいた」と述べ、「新たな発掘者として田中伸尚「未完の戦時下抵抗」という本のなかに、細川嘉六、鈴木弼美、浅見仙作、竹中彰元、浪江虔5人が掲載されていた。また、女性抵抗者として作曲家・吉田隆子さんが浮上してきた。これらのことを発掘した田中さんは画期的だ。また、ほとんどが大勢順応の宗教界だが、ごくごく一部の抵抗する人がいた。抵抗した人について紹介する」と述べ、「藤沢武義については、無教会派キリスト者の内村鑑三の教えを守り戦争への抵抗に取り組んできた。斉藤隆夫は反軍演説で『聖戦』の欺瞞性を痛撃した。正木ひろし弁護士は、個人雑誌『近きより』を発行し、その内容が戦争反対となると発禁されるので、レトリックを駆使して相手の理論の逆手をとり、反戦・反軍・反権力や国民の無知ぶりを掲載した。桐生悠々は新聞記者で、知人に戦争の批判的姿勢を伝えていた。清澤洌は外交評論家で、日本の外交について批判をした。現代史を書くために自分の思いを日記にしていた。その戦後日記を「暗黒日記」と本にした。これらの人はレトリックを使いつつ、戦争反対という理念を持っている、自由主義者、民主主義者、個人主義者だ」と述べ、「金子光春詩人は、自分の息子を戦争に行かせたくないと考えた。人も殺させたくない、子どもも殺されたくない。そのために息子に徴兵忌避にするために無茶な運動をさせたりして、親のエゴイズムに徹底した。人に何とお言われようと、徴兵に出さないということをつなぎとおした人だで、個人レベルでの抵抗だ。横田正平は玉砕しなかった兵士だ。グアム攻防戦でアメリカ軍に投降、捕虜となり日本軍の欠陥、精神的な貧困を発見した。戦争責任論への投稿を行った藤田嗣治。画家の松本竣介は耳が聞こえなくなり軍隊にはいかなかった」と説明し、「戦争への抵抗はいろいろなパターンがある。今後、参考になればならない時代が来なければならない。戦争に抵抗した人たちがいたことを記憶して行こう」と呼びかけた。