脚本家の倉本聰さんらが呼びかけ人になった「戦争をさせない北海道委員会」が3月12日に発足し、札幌市・ニューオータニインで発足集会が開かれ、約750人が参加した。
はじめに、結城洋一郎・小樽商科大学名誉教授が「集団的自衛権の行使容認など『実質的な改憲』のゆくえ」と題して講演した。
結城名誉教授は、国家安全保障会議設置法や特定秘密保護法の制定など、安倍政権での動きを説明したうえで、「解釈改憲によって集団的自衛権を行使できるようにしようとしている。戦争をさせないという意志を、拡げていこう」と呼びかけた。
パネルディスカッションは、山口二郎・法政大学教授の司会で、青木美帆・学習院大学教授、岩本一郎・北星学園教授、前泊博盛・沖縄国際大学教授が参加した。
青木教授は、「外交で色々な国に軍需企業関係者も行っている。何がしたいのか明確。国民の力で反対の声をあげなければならない」と述べた。
岩本教授は「解釈で改憲できるなら立憲主義ではない。内閣が直接決めるのは、三権分立の観点からも非常に危険だ」と指摘した。
前泊教授は「安全保障を軍事に依存するのは危険。アジアで戦争をしないという共同体をつくるべき」と述べた。
山口教授は「世論の力は大切。私たちは決して少数派ではない。充分たたかっていく力を持っている」とまとめた。
今後、委員会では「戦争をさせない全国署名」の取り組みをはじめ、「戦争をさせない北海道大集会(6月28日)」を計画している。