今年で28回目となる「11.23幌延デー北海道集会」が11月23日、幌延町・産業共進会場で開かれ、道北平和運動フォーラムを中心に約800人が参加した。
道平和運動フォーラム・中村代表は「今年になり国・経済産業省・NUMOが北海道も対象に最終処分候補地の選定にむけた文献調査の申し入れを行うことを明らかにした。国・旧科学技術庁長官による北海道内が高レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設および処分の立地場所になることはないとの知事への回答、99年の地方自治体による核廃棄物持ち込み禁止条例の趣旨を重く受け止めるとした発言を一方的に破棄するもので断じて許されない」と述べた。
さらに、「自民党の石破幹事長は一連の小泉元首相の発言で、国民が最終処分地問題を考えないようにと警戒し、国が責任を持つから考えなくていいと発言した。よほど焦っている。本年2月6日の地下研究施設の深度350メートル建設現場で、地下水の増水、約1時間に渡りメタンガス濃度が急上昇し電源遮断と作業員待機という異常事態は、北海道・幌延町は知っていたが報告を遅らせた。協定当事者が国民に情報を知らされないということは安心・安全はない。これが原子力の本質。核燃料サイクルのまやかしを考え、知らせ、幌延町民ともに反対運動を展開しよう」と力強く訴えた。
集会では、住民団体など5人の決意表明のあと、来賓の『あさこはうす』の小笠原厚子さんがあいさつした。
小笠原さんは、「大間には、燃料容器は入ったが燃料棒は入っていない。原発ではなく、ただの施設。幌延も廃棄物は入っていないただの施設。止めることはできると信じている。母は金ではなく命が大事。母親として子どもを守り、漁師だから自然や海を守らないとならないと土地買収に応じなかった。自然、畑、海は金では買えない。原発は母の土地から50メートルしか離れていない土地に建設予定だった。土地買収に応じなかったため200メートル異動した。だから白紙で2年間延期になった。母がギリギリで買収に応じたなら、今頃大間原発は動いていて事故が起きていただろう。そして事故が起きていた。なぜか。フルモックス燃料発電は世界初。操作した経験がない。子供が動かすようなもので恐ろしい。大間はなんとしても動かさないとして頑張っている。幌延は大間と同じ。幌延では化石がとれるすばらしい財産。思いは一つ。一体になって幌延、泊、大間を止めよう。国は経済優先ではなく安心して生活できることを第一に考えるべきだ。ともに頑張ろう」と激励した。
最後に、「すべての原発の廃炉、核のゴミの道内処分を許さない運動を発展させよう」とした集会決議を採択し、幌延町中心部をデモ行進した。
【デモ行進のようす】