10月8日、2013年度の北海道原子力防災訓練が行われ、連合北海道は各産別・地協あわせて49人の調査団で訓練の調査・検証活動を行った。自治労からは、当該後志地本・単組や道消協などから26人が参加した。
この防災訓練は2000年から行われており、従来は道と原発周辺4町村で実施してきていたが、2011年の福島第一原発事故を受けて2012年度訓練からUPZ(緊急時防護措置を準備する区域:30㎞)圏の13町村に広域化をして行っている。
今年度は、泊原発からの放射性物質が北側に拡散することを想定して泊・共和・神恵内・積丹・古平・余市の6町村の住民避難が行われることから、当該6町村の広報・避難状況と除染作業を行う小樽救護所、広域避難先となる札幌市を中心に手分けをして訓練の調査活動と住民へのアンケート活動を行った。
調査活動の終了後には総括会議を行い、各調査場所での調査内容の報告や、「山間部、特に当丸峠では携帯電話の電話状況が悪く、避難指示などのエリアメールが受信できない」、「小樽・札幌への避難経路が海沿いの国道ほぼ一本道で限られており、実際を想定すると大変なことになるのでは」、「積丹では2年連続で天候のために避難用船舶が接岸できておらず、船舶避難の実効性自体が問われるのでは」、「自衛隊・警察は防護服などを完全装備していたが、避難者・救護者を受け渡しする職員は作業服にマスクのみなどで線量計の所持もほとんど確認できなかった。道からの指示も不明確だったかと思うが、各自治体に防災を想定しての『ヒト・モノ・カネ』が明らかに不足しているのではないか」といった、今回の調査で明らかになった疑問点や今後への改善点について意見を出し合った。
連合北海道は、これら調査・検証活動をもとに北海道に対して政策提言を行っていくこととしている。