全国活動者集会 2月28日~3月1日にかけて、平和フォーラム・ビキニデー全国実行委員会の主催で、全国活動者集会・3.1ビキニデー全国集会が静岡県で開かれ、500人が参加した。
はじめに、福山平和フォーラム代表による主催者あいさつ、藤本事務局長による「2013年度の運動と組織方針について」提起があり、その後、名古屋大学・愛敬浩二教授による講演「総選挙後の政治状況と改憲動向」が行われた。
愛敬教授は「小選挙区制で風に影響されやすいのは、日本だけで見られることではない。カナダでは、とある政党の議席が150から2議席まで減った選挙があった。94年の選挙制度改革後の二大政党制への移行は革新系野党(社民党)の解体が狙いであり、12.16総選挙ではそれが達成されてしまった感がある。今後は中選挙区へ戻すことも考えられる」と、昨年の総選挙と今後の選挙制度改革について述べた。また、自民党の憲法改革草案については「民主党との差別化を明確にしたい、というだけで、それ以上の意味はなく、稚拙な内容である」と断じた上で、「しかし、基本的人権を軽視し、愛国主義を強調しており、極めて問題がある。9条改憲は、その問題の一部でしかない」と指摘した。また今後の展望について「今年の参議院選挙の結果如何で、96条(改憲要件)の改憲に踏み切ることは間違いなく、今夏が天王山になる」と、述べ「戦後平和闘争の隆起が50年代改憲を挫折させ、60年安保闘争が明文改憲を停滞させてきた。国民の運動がこれまでの改憲論を封じ込めてきた歴史があり、今後は護憲運動をどのように発展させるかが重要だ」と、締めくくった。
その後、別会場で3.1ビキニデー全国集会が開催され、川野原水禁国民会議議長による主催者あいさつ、原科静岡県平和・国民運動センター会長による歓迎あいさつの後、静岡福祉大学・加藤一夫名誉教授による講演「ビキニから見えるもの」が行われた。
加藤名誉教授はビキニ事件の歴史や、これまで闇に隠されてきたという事実が問題であると指摘し、「今後の平和運動は、地域でつくる、定着する運動をつくらなければならない。そのためには違う考え方の人々をまとめる、福祉に近い運動を積み上げるしかない」と述べた。
続いて、福島県平和フォーラム・五十嵐代表から特別報告があり、県外に避難した人々が受けた差別などの実態が報告された。
その後、第15代高校生平和大使の鈴木七海さんから平和の訴えがあり、集会アピールを確認して集会を終えた。
二日目は各地報告が行われ、14県から平和・人権・環境を守る取り組みが報告された。北海道からは、北海道平和運動フォーラム長田事務局長から、泊原発再稼働問題に対する取り組みと、3.9いわない集会・3.11さっぽろ集会の開催について報告した。