4月28日、「日米ガイドライン改定・戦争関連法制反対」戦争をさせない!4.28緊急街頭行動が開かれ、300人が参加した。

 

 

 

 

 

 

 

 

藤盛・道平和運動フォーラム代表

主催者を代表し、藤盛・道平和運動フォーラム代表が、「日米両政府は27日にワシントンで開かれた外務防衛担当閣僚会議で2+2で日米防衛協力指針の改定を合意し、共同発表をした。切れ目のない日米協力をうたい、防衛のために日米が協力する分野を、3分野から5分野に拡大し、尖閣諸島を念頭とした離島防衛を明記する内容となった。日本が集団的自衛権を行使することを盛り込み、米軍への後方支援の地位的制限をなくす内容であり、自衛隊の米軍への協力を地球的規模に拡大し、自衛隊のあり方が根本から問われる内容だ。政府は、集団的自衛権を行使するための安全保障関連法案を、5月中旬にも閣議決定し、国会に提出する。審議や国民の議論がされていない段階で、先に米軍との指針を合意して、集団的自衛権行使を既成事実化する今回の改正は断じて許すことはできない。沖縄で民意が示された、普天間米軍基地の辺野古移設を唯一の解決策として推し進めると共同発表をしている。民意を無視し、対米関係を優先する姿勢は国民不在の姿勢だ。今後日本は、戦争関連法案、沖縄基地問題、原子力発電の再稼働、原発推進政策など政策が問われる重要な岐路にむかっている。安倍首相は、安保政略で積極的平和主義と強調しているが、内容は憲法九条による縛りを解き、軍事的役割を拡げていく考えだ。海外の紛争から一定の距離を置いてきた戦後の平和主義を消極的と切り捨てる発想だ。戦後70年間の日本の歩みが平和主義だ。安倍政権の暴走を市民運動で阻止しなければならない。道平和運動フォーラムは戦争関連法案を阻止するため、5月22日に戦争をさせない北海道後援会、6月19日に戦争をさせないシンポジュウム6月20日には戦争をさせない大集会開催など道民世論をさらに喚起し、戦争をする国を許さないあらゆる運動を展開していく」と呼びかけた。

岩本・北星大学教授

戦争をさせない北海道委員会呼びかけ人の、岩本・北星学園教授は、「新しいガイドラインと、1977年のガイドラインの違いが新ガイドラインに明記されている。前書きには今までにない内容が記載されている。一つは、切れ目のない力強い柔軟かつ実効的な日米共同の対応。二つ目は、日米両政府の国家安全保障間の相乗効果。三点目が、政府一体となった同盟としての取り組み。四点目は、地位および他のパートナー並びに国際機関との協力。五点目は、日米同盟のグローバルな性質。これはいったい何なのか。キーワードは、切れ目のないシームレスという言葉と、グローバルという言葉だ。切れ目のない日米防衛協力であり、あらゆる局面で日米が協力し事態に対処するということだ。切れ目がないということは逆に言えば、つるつるとして滑りやすいということだ。シームレスという言葉が一番多く使われる用例として、シームレスなストッキング、つるつるとしたストッキングのことをシームレスという。滑りやすい坂道は今回三つ用意されている。一つが、滑りやすい坂道がグレーゾーンだ。尖閣諸島などの離島防衛にかかわるグレーンゾーン自体が滑りやすい坂道としてつくられている。二番目は、日本の安全と平和に重要な影響を与える事態、重要影響事態だ。これも滑りやすい坂道だ。三番目は、集団的自衛権にかかわる問題だ。日本と密接な関係にある他国に対し武力攻撃が発生し、これにより日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態。これを存立危機事態と読んでいるが、これが三番目の滑りやすい坂道だ。ガイドラインのなかには新しく三つの戦争に至る火種が植えつけられている。これまで滑りやすい坂道をつくらせなかった、滑りやすい坂道に歯止めをかけていたのは憲法9条だ。憲法9条は集団的自衛権を禁止し、自衛隊の海外派兵を禁止、他国との武力行使一体化を禁止していた。この三つの歯止めがあったからこそ、滑り太酸い坂道は滑りにくい坂道だった」と述べ、「昨年の7月の閣議決定で歯止めをすべて取り払った。ここで注意しほしいのは、集団的自衛権の問題に目を奪われる状態だが、重要影響事態にある。集団的自衛権の行使容認より危険な要素を含んでいる。1点目は、歯止めとされている重要影響ということがまったくはっきりしていない。使われている言葉は重要で重大という言葉ではない。重要という言葉には大きな幅がある。何が重要かと判断するかは政府の判断に委ねられている。2点目として、地域的にはまったく限定されていない。ガイドライン自体が複雑で定義できないと書かれている。3点目は、法律や規制に従えば重要影響事態に至っていない事態でも同様の対応ができる。さらに小さな危険な事態でも同様な対応ができるというふうにされている。4点目として、重要影響事態の後方支援は強化されたものである。これまでの後方支援から一段、二段、三段それ以上に行うとはっきり書かれている。これまで武力行使の一体になる武器弾薬の輸送、戦闘機の給油こういったもののまでも後方支援に含まれて、日本がさらに深く戦争へとかかわっていくという要素が、重要影響事態という概念に含まれている。集団的自衛権の行使容認については国民の権利が根底から覆る条件が使われているように政府としては使いにくい概念だ。重要影響事態のほうが使いやすい。賢い政府であるならば、重要影響事態という言葉を使って事実上の集団的自衛権の行使へと踏み込んでいくが可能になる。今後これが国会でどのように議論されていくか、集団的自衛権行使容認と含めて、注視していかなければならない。最後に、去年の7月に安倍首相が閣議決定のあとに2枚のパネルをしめし、国民を説得しようとした。1枚のパネルはうそであったということが今度のガイドラインではっきりした。非戦闘員の退避はそれぞれの国が行うとなっている。日本国人はアメリカの艦船によって退避するということはありえない事態だ。このようなうそを含めて政府の説明の中にはさまざまなうそが含まれている。そのうそを明らかにしていかなければならない。ガイドラインとはどういう性格の文章なのか。ガイドラインの原則に、日本政府、アメリカ政府を法的に義務付けるわけではない。政治的な文書であり、このガイドラインを理由にして日本の法律制定を政府に義務付ける文書ではない。ガイドライン基本原則は、それぞれの国の憲法に従ってガイドラインは実行され、実現される。これからの国会のなかでガイドラインを徹底的に批判し、ガイドラインに合わせた法律の制定、改正に断固反対していこう」と訴えた。

勝部・民主党幹事長

勝部・民主党幹事長は、「統一自治体選挙でご支援をいただき感謝する。民主党は命と暮らしと、夢と希望を持てる北の大地を作って行くことを目標に、地方自治の確立にむけ全力を尽くしていく。安倍政権は、国民や国会での議論がないなかで大変な暴挙をやってのけてきた。ガイドラインの改定は、日本が戦争をする国、戦争に巻き込まれる国、外国から標的とされる国、テロの対象となる国に変貌しようとしている。安倍政権の流れを何としても食い止めなければならない。一昨年暮れからの特定秘密保護法、報道機関に対する圧力、民主主義が破壊されようとしている。平和と民主主義をないがしろにする安倍政権の動きに、北海道から声を上げ、国会での議論でも声を上げ、日本の平和と民主主義を守るたたかいに全力を尽くす」と述べた。

 

 

 

 

その後、デモ行進を行い、「日米ガイドライン改定は許さない」「戦争関連法制反対」と訴えた。