10月4日、札幌市・大通西8丁目で、「STOP再稼働!さようなら原発北海道集会」が開かれた。集会当日はあいにくの雨模様だったが、労働組合や市民ら約3500人が参加した。

 

 

 

 

 

 

 

小野有五・北海道大学名誉教授

 

呼びかけ人を代表して、小野有五・北海道大学名誉教授は、「福島県民は、未だに故郷を奪われてさまよっている。大間で事故が起これば、100%放射能が北海道に飛んでくる。いまこうして雨に当たれるのは幸せ。危険な原発を一日も早く廃炉にしなければならない。原発は事故なければいいという訳でなく、廃棄物の問題がある。核廃棄物が無害になるには10万というとてつもない時間がかかる。人間の文明ができたのはたった5000年前。人類に10万年もの間、管理できると言うこと自体おかしい。安全な北海道、子どもたちの未来、北海道の大地のため一刻も早く大間・泊を止めよう」と述べた。

 

 

 

加藤登紀子さん

歌手の加藤登紀子さんは、歌を交えながら、「原発で生み出されるプルトニウムがこの世に誕生してから、たかだか十数年しか経っていない。私たちの世代で、核の時代を終わらせなければならない。一緒に頑張ろう」と呼びかけた。

 

 

 

 

麻田信二・北海道生活協同組合連合会会長

 

呼びかけ人の、麻田信二・北海道生活協同組合連合会会長は「戦後最悪の火山災害が起きた。地震列島の上に原発がある。原発は安全稼働してから、60年で3回の重大事故起きている。世界一の安全基準と安倍がいうが、そんなことはない。低コストで電気作れるといわれているが、電力会社は原発再稼働を容認すれば電気料金を下げると言っている。原発は火力・水力に比べてコストが高い。北海道には火力、風力、バイオマスなどが豊富。原発は再稼働しないと高橋知事や北電は行動し、早急に自然エネルギーへと転換するべきだ」と述べた。

 


 

 

西尾正道・北海道がんセンター名誉医院長

西尾正道・北海道がんセンター名誉医院長は「札幌は健全。若い人もたくさん集会に来ている。日本は原発を輸出しようとしている。安倍首相との密約では、輸出条件の密約として①事故になったら日本が全部賠償責任。②お金も融資。③使用済み核燃料棒は日本が引き取るというとんでもない話がされている。万が一の事故のときに放射線の健康被害は科学では計ることができない。内部被ばく問題も、隠蔽し続けている。『インチキ』に気付いてほしい。さまざまな問題に対して、自覚してどうすればいいか考えてほしい。正しい知識でこれからの生き方考えよう」と訴えた。

 

 

 

 

 

上田札幌市長

上田札幌市長も特別ゲストとして参加し、「原発事故の影響は誰も予測できない。防災計画などさくれるはずもない。多くの国民世論が反対しているし、福島第一原発事故の原因究明、復興のめどが立たないなかで、なぜ『原発は安全だ』と言い切れるのか。理解できない。そんな状況のなかで、原発再稼働など話にならない」

集会後は、雨の影響でデモ行進は中止になったが、参加者全員で、「原発再稼働反対」「泊原発の再稼働は許さないぞ」「大間原発の建設を中止せよ」とシュプレヒコールを上げた。