「なんとしても実現!!公契約条例集会」が9月13日、札幌市・自治労会館5階大ホールで開かれ、250人が参加した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

集会は、渡辺達生・弁護士(札幌市公契約条例の制定を求める会事務局長)が、開会のあいさつを兼ね、制定を求める会の取り組みについて話した。

渡辺事務局長

渡辺事務局長は「制定を求める会は2年前に札幌で非正規労働者権利実現全国会議の集会を開き、ワーキングプアをなくし、少しでも賃金の底上げをはかろうと、公契約条例の問題を取り上げてきたのがきっかけ。ちょうど札幌市も公契約条例の制定を進めようとしていた時期だった。それから2年後にまだこうした集会が開かれていることにもどかしさを感じる。まさか2年間もこの運動を続けるとは思わなかった。今回で4回目の集会になるが、制定を求める会としてこの間、区単位の集会や業者・業界との話し合い、市内でのアンケート等を実施したが、市議会の状況もあって進まない。今回、市民の声を市議会に伝えるしかないと考え、10万人の請願署名を取り組むこととした。現在、6万筆まできている。審議が進む中で、なんとしても10万筆まで積み上げていきたい。みなさんのご協力をお願いしたい」と述べた。

 

 

川村雅則准教授

 

つづいて北海道学園大学・川村雅則准教授が「札幌市公契約条例の制定にむけて関係者に求められるもの」と題して講演した。川村准教授は「関係者とは札幌市、議会各会派、業者・業界、労働者、労働組合などだが、ワーキングプアをなくそうと言うことでは誰もが一致する。それなら今、公契約条例の制定にむけて障害となっているのは何なのかしっかりと検証をすべき。1年半もの間、同一労働の基準が崩れるからいやだと言ってるのではなく、先行自治体でどうなっているか調べれば良いだけで検証はできるはず。ましてや審議することが役割である、市議会の中で継続審議と言いながら何が審議されていたのだろう。問題があるのであれば審議会の中で議論をすべき。現状では論点も課題も焦点がはっきりしていない。私たちの要求は全うであるし、みんながワーキングプアをなくすことに一致をできているのであれば動くはずだし、動かさなければならない」と強調した。

 

 

平野博宣・札幌地区連合事務局長

その後、平野博宣・札幌地区連合事務局長が、「最大の問題点は条例が制定されていないことが問題。札幌市議会のみならず、中央の政治の動きにも翻弄されている。北海道における非正規労働者は40%を超えているとも言われており、何としても札幌で制定をし、全道の各自治体へ拡げていくことが私たちの使命」と制定を巡る問題点と制定に向けた決意があった。

 

 

 

 

職場実態を報告する、境さん(札幌市職連公サ労)

 

その後、労働者を代表し、児童会館で働く境さん(札幌市職連公サ労)をはじめ3人から低賃金や不安定雇用で働いている厳しい労働実態、生活実態について報告があり、全体討論の後、札幌市公契約条例の制定を求める会 伊藤代表(弁護士)が、「何としても制定せよとの思いをもって、来週早々にも審議会議長へ請願署名を提出する。適宜動きについては報告をしながらみなさんと一緒に条例を制定させたいと考えている」とまとめた。