2009年03月26日
ソマリア派遣の狙いは自衛隊の海外派兵の恒常化と武器利用=道平和フォーラムが講演会
3月25日、札幌市・エルプラザで、平和運動フォーラム主催の「海上自衛隊ソマリア沖派遣の問題点」をテーマに講演会が行われた。
講演に先立ち、平和運動フォーラム山田剛代表は「海賊対策で自衛隊の派遣が必要だとマスコミ宣伝が行われている。年900件起きていた海賊事件は、昨年30件」だと述べ、「本当の狙いは自衛隊の海外派兵の恒常化と武器利用の拡大である今こそ、平和憲法を持つ日本が主導的立場から動かなければならない」と訴えた。
その後、東京新聞編集委員で防衛省取材を担当している半田滋さんが「海上自衛隊ソマリア沖派遣の問題点」と題し講演した。内容は以下の通り。
「今回の自衛隊の海外派遣は1991年の湾岸戦争と同じく自衛隊法だけの派遣である。これは、内閣総理大臣が防衛省長官に発令すれば足りるものであり、さらに、期限が明確でない発令でいつまでもソマリア沖にいる可能性がある」と指摘した。
また、「この間、防衛省では“イージス艦の機密漏れ”“あたご衝突事故”といった不祥事が続けて起きていた。昨年12月、海上自衛隊は、この不祥事に対し、人が少ない割りに作業が多い為に事故が起きている。人を増やせば問題が解決するといった対策を公表した。しかし、実際に人は足りておらず、隊員に取材をすると“PKO、イラク派兵で仕事はもう手一杯である。そんな中、ソマリア沖派遣は、他の隊員も嫌な顔をしている”といった話しが出てきている」と、自衛隊隊員も不満の声をあげていることが語られた。
さらに、護衛船を民間の船に横付けで守ることは不可能であること。米国の軍港世界拡散の狙いがあること。また、海賊と定義している人は誰かと防衛省の記者会見で聞いたが「誰かわからない」という答えに終止したことから、「海賊は民間人でなければならない。国により組織された相手の場合、武器を使用すれば憲法違反という事になる」といった問題点も指摘した。
最後に、「日本には沿岸警備隊がある。自衛隊が行かなくても平和憲法を持つ日本が沿岸警備隊の白い船を出すことで、威嚇にもなるし、世界にアピールできるチャンスでもあった。でたらめな法律で海上自衛隊を派遣するのはおかしい」と述べた。
講演終了後、会場から「どうすればこういった法案を出させないような取り組みにつなげられるか?」といった質問があった。
半田さんは「今回の問題も何の議論もない中で決まっていった。今の政府では判断が出来なくなっている」と述べ「だから政権交代しか方策はないと思う」と強調。平和問題について政府与党の関与が大きい事が伺えた。

