12月17日(土)、民主教育をすすめる道民連合は、「平和憲法を守り教育を創る全道大会」を開催した。今年は、北海道教育委員会への要請行動に合わせ12月に開催されることとなり、冒頭に主催者代表で挨拶に立った岩本一郎会長は、「先日、道教委への要請で、道徳の教科化、日の丸・君が代の強制を止めて頂くことを強く要請した。子ども達の学びと生活の場である学校では、直接・間接であれ、子ども達の人権の制約になる『トゲ』を極力なくしていくべきだ。それは国や大人の責務である。どんなに小さな『トゲ』でも大人が丁寧にぬいていき、自分たちは大切にされている、個人として尊重されているという、メッセージを伝えることが大切だ。北海道の教育は、試し・測り・評価することばかりで、全国学力調査、チャレンジテスト、運動能力調査等が毎日のように繰り返される。これは、人間に対するものでなく、物や商品に対するものだ。私たちはこれからも異議唱えて、いまできることを、それぞれの立場・場所で、粘り強くたたかいましょう。子たち達の未来のために」と述べた。

 続いておこなわれた講演では、旭川おはなしの会・中辻明さんが「平和を願う~『一つの花』の語りを通して」と題し、小学校の国語の教科書にも戦争教材として採用されている物語で、「戦時下の人達の暮らし」や「我が子に対する両親の想い」「一つの命の大切さ」を語られた。その後におこなわれたパネルディスカッションでは、第19代高校生平和大使・下町さんの活動報告、教職員の安本さんからは学校職場の現状報告と課題、そして、村井さん(保護者)・清末さん(大学准教授)がそれぞれの立場で「いま私たちが考えること・できること」を述べ意見交換をおこなった。

 集会の最後には、「権力の暴走を断じて許さず、戦争法の撤廃や憲法改悪を阻止するとともに、教育の自由を守り、子ども・教職員の権利を保障するために、保護者・地域住民・諸団体等の多くの人と手を結び、ゆたかな教育を創る道民運動を前進させていく」と集会アピールを採択し終了した。